ようこそ.池口研究室へ!!

東京理科大学工学部経営工学科の皆さん,いよいよ卒論着手.まずは,おめでとうございます. これからいよいよ大学生活最後の山場,卒業研究に入ることになります. この文章では,池口研究室で行っている研究内容,池口研究室での生活,卒業後の進路などを,紹介しています. ぜひ,一度読んでください. 皆さんにとって重要な情報源になれば幸いです. この文章を読んで,皆さんが池口研究室を希望され,配属されることを,そして,一緒に研究できることを楽しみに待っています.

池口研究室では,どんな研究をしているのでしょう?

1965年にノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマン(1918-1988)は,『数学や物理とは,どのような学問か?』という質問に対して,以下のように答えています.

数学や物理とは,
神様のやっているチェスを横から眺めて,そこにどんなルールがあるのか,
どんな美しい法則があるのかを探すことである
[リチャード・P. ファイマン著,大貫昌子・江沢洋訳: ファイマンさんベストエッセイ,岩波書店,2001]

実は,池口研究室で行っている研究の根本が,このファインマン先生が述べていることに通じています. 池口研究室では,

私たちの身の回りで起きている複雑な現象を調査し,
そこに隠されたルールはないのか,
もしあるとすれば,それはどのようなものなのか?

ということを研究しています. そして,そこから得られた知見を用いて私たちの生活に役立つことを実現すべく日々研究を続けています.

実際,私たちの身の回りは複雑な現象で溢れています. 例えば,以下の例を考えてみましょう.

  • 明日の天気はどうなるのでしょうか. 2014年に入って大雪が数回ありましたが,未だ完全には予測はできないようです. より精度の高い予測は実現できないのでしょうか?
  • 2011年春,東日本大震災により, 東北を中心として被害が広がりました. このように, 地震は一度起きてしまうと非常に大きな損害を与えてしまいます. いつ地震が発生するのか予測はできないのでしょうか.
  • 皆さんが,朝,家を出て,大学に向かっていると考えてください. 今日も,外堀通りは混んでいます. どうして交通渋滞は発生するのでしょうか. どのようにしたら,渋滞の発生を防ぐことができるのでしょうか. 渋滞発生を防ぐ方法はそもそも存在するのでしょうか.
  • 皆さんは大学に来て授業を受けています. 時間割を見てみると,次の授業を受けるために, 3号館から2号館へ,その次は近代資料館へと移動しなくてはなりません. その次の時間帯には,1号館へと戻ってくるようです. 何かうまい方法を使って, 移動が少ない時間割や教室割当表を作ることはできないのでしょうか.
  • 皆さんは,今,この文章を読んでいます. 皆さんの目から入った文字情報は,皆さんの脳の中で,何らかの形で処理され,それによって,皆さんは内容を理解しています. 脳の中では,一体,どのような情報処理がなされているのでしょうか.
  • 私たちは人と人とのつながりの中に生きています. 私たちの生きる世界は,常に新しい出会いに満ちあふれています. 私たちの世界では,人と人はどのように繋がっているのでしょうか. 人と人との出会いには何か法則はないのでしょうか. 私たちは,ただ偶然に流されて,出会いと別れを繰り返すだけなのでしょうか.

これらの複雑な現象の背後には, 何らかのルールが隠されていないのでしょうか. もちろん,そんなルールは存在するわけがないと考えることもできます. でも,本当にそうでしょうか? この世で起きていることは全てランダムで,全く意味のない出来事の繰り返しばかりなのでしょうか.

天気の移り変わり,地震の発生,渋滞の発生, 脳での情報処理.これらの複雑な現象の中には, 何かの法則があるはずです. そして,人と人の出会いにも, きっと何らかのルールがあるはずです. 何かの縁とはいえ,ここにこうして集まっている. やはり,何かの法則があるとは思いませんか?

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