ビッグデータ解析ーカオス時系列解析,複雑ネットワーク理論ー
私たちの身の回りには,脳,
神経回路網,インターネット,
WWW,人間関係,交通,噂の伝播,
病気の感染などいろいろなネットワークが存在しています.
そして,これらのネットワークからは,
時々刻々と状態が変化する複雑な振る舞いが生み出されています.
これらの複雑な現象は現在ビッグデータとしても注目されていますが,
池口研究室では,これらのビッグデータを
時系列データ,ネットワークデータとして調査
することで研究を進めています.
これらの複雑現象の背後に潜むルールを解き明かして,
未来予測,不具合の制御,状態診断,
情報伝播,感染症対策などの社会的重要課題の解決を目指します.
- 複雑な振る舞いを示すビッグデータの予測
- 天候 (ゲリラ豪雨・風向風力・雷発生) 予測
- 地震発生,経済指標の変動予測への応用
- 複雑ネットワーク理論を用いた言語構造解析
- 複雑ネットワーク理論を用いた楽曲構造解析
- テンポラルネットワーク上での情報伝播
- 数理モデルを用いた感染症拡大の解析
- 音声信号・画像信号の非線形予測・合成
脳を知る,脳を創る,脳を守るー脳神経科学,人工知能ー
私たちの脳の中では,
数十億個の神経細胞が複雑に結びついています.
これらの神経細胞は,
どのように結びついて情報を処理しているのでしょうか?
どのような情報処理の原理が用いられているのでしょうか?
池口研究室では,
脳内で実際に観測されている学習に着目して研究を進めています.
具体的には,
脳で用いられている情報処理原理を調査することで,
従来のノイマン型計算原理とは異なる
脳形計算原理を用いた新しい計算機の実現を目指しています.
具体的には,脳内で実際に観測されている学習
(神経細胞間の繋がりの強さが変化すること)
に着目することで,
脳・神経系における記憶・情報処理の原理を解明すべく研究を進めています.
また,神経細胞には興奮性細胞と抑制性細胞があり,通常は4:1である
と言われていますが,精神疾患患者などではこの割合が異なることも報告されています.
神経回路網の数理モデルを用いることで,この割合の差異が脳内情報処理に与え
る影響を解明し,精神疾患治療に役立てます.
- 神経回路網が示す同期発火現象の解析
- 神経回路網が示す雪崩現象の解析
- 神経細胞が示すカオス応答の解析
- 神経回路網と時空間学習則
- 神経回路網とスパイクタイミングに依存したシナプス可塑性学習
- 神経疾患患者の病態解明,予防・治療法の開発
- 脳における記憶・学習機構の解明
- 膵β細胞の数理モデル構築と糖尿病治療への応用
- 人工知能技術と脳神経科学の融合
カオスを活かすーカオス振動の工学的応用ー
非線形ダイナミクスから生み出されるカオス現象は,
一見すると予測不能で乱雑な振る舞いを示すという特徴を持っています.
このような
カオスの特徴を積極的に応用し,工学的課題を解決することはできないのでしょうか?
池口研究室では,
カオスの有する複雑さを積極的に応用して,
巡回セールスマン問題,
二次割当問題,
配送計画問題などの
NP困難な組合せ最適化問題の近似解を高速に
かつ効率的に求めるためのアルゴリズムの開発
を行っています.
また,カオスを含む
振動現象の同期にも着目し,同期現象の基礎調査,工学的応用の研究も行なっています.
さらに,
カオス振動の有する複雑さが,
人体に対してどのような影響を与えるのか
という調査も行っています.
調査結果を元に,
カオス振動を用いた低周波治療器,マッサージ機,
発光装置などの開発も行っています.
- 大規模組合せ最適化問題 (TSP, QAP, VRP) に対するカオス探索法の開発
- 動的な組合せ最適化問題に対するカオス探索法の開発
- 時系列情報,ネットワーク情報を用いた組み合わせ最適化技術
- 相互結合同期現象の理論的・実験的解析
- 共通ノイズ同期現象の理論的・実験的解析
- 非線形力学系理論を用いた画像合成・画像処理・画像圧縮
- 非線形力学系理論を用いた音声合成・音声処理・画像圧縮
- カオス通信・暗号・乱数
- カオス低周波治療器,カオスマッサージ機,カオス発光装置の開発
池口まで直接相談してください. また,より詳細な研究紹介は, こちら を参照ください.