2008年10月29日 第5回

  1. メトロノームの同期実験は面白いですね。テンポは全て同じに設定するのでしょうか?
    (もし違うテンポでも同期したらとても困ります…)

    異なる位相で初めても同期します.
    異なるテンポは難しいですが,そもそも,異なるメトロノームが全く同じというのも難しいので,
    あり得ますね.

  2. 去年卒論の中間発表を見に行って、質問攻めになっている先輩を見ました。学会
    などはあれよりもっと質問されるのだろうと思って恐ろしくなりました。人にわかるように
    発表する大変さを感じられたので、今年もお邪魔したいと思います。

    そうですか.それは素晴らしいです.
    今年も見に来て,先輩たちの苦労を感じ取りましょう.
    意外と学会の方がまともな質問が来ます.

  3. 等価回路モデルにより、複雑そうな生物の話がすっきりとした物理にシフトしてわかり
    やすくなりますね。

    さすがですね.その通りです.重要なところがわかっています.

  4. 時間に依存する関数などという言葉が出てきたので、
    前期の授業で習った微分方程式を思い出しました。
    あと、良いのか悪いのか、カオス(非線形)という単語をまったく聞かず、
    いつ出てくるのか期待していたりもします。

    さすが、よいコメントですね.最初の文も良いですが, 二つ目の方もよても良い.
    次回,御期待ください.

  5. 最初はKイオンだけで説明していて、 イオンが増えたらもっと複雑な形に
    なるかと思っていたら、意外とイオンの数が増えても問題はなかった。

    とても素晴らしい.さすがですね.
    こういうコメントは沢山点を出したいですね!

  6. ヤリイカの人工飼育ができなければ神経の研究も円滑にいかないと考えると、
    松本先生の功績は大きいと思います。研究に関係のない人も年中おいしい
    ヤリイカを食べられるようになったわけですしね。

    その通りなのです.よく分かってくれてますね.さすが!!

  7. 授業と関係のない話でも、中間発表の話などはなかなか聞けることがないので、
    いろいろな話をしていただけるのはうれしいです。

    そうですか.そんなこと言われたら脱線だらけになると思いますが…

  8. 生物の人工飼育を成功させて研究に貢献するというのもすごいですね。
    理科系の科目はそれぞれ全く別物と思っていましたが、
    生物、化学、物理が様々な場面で関わり合ってくるんですね。

    はい,確かにすごいことなのです.
    そして,「理科系の科目はそれぞれ全く別物と思ってい」たが,
    いろいろな内容がいろいろな場面で関わり合って来ます.
    それに気づいていることもとてもすばらしいですね.

  9. イオン、電位、平衡、濃度……
    数学、物理は比較的得意だったのですが。
    化学はずっと苦手で…
    この学科に入って化学用語が出てくるとは思ってなかったので、
    今すごく頭が痛いです。…

    言いたいことは分かりましたが,逆に言えば,
    数学などがいろいろな分野を理解するためには必要ということですね.
    そして、 それが得意ということは,とても重要なことだと思います.

  10. イオンチャネルとイオンポンプの違いがわかりました。ありがとうございました。

    分かったのであれば,とても良いと思います.
    次回からはもっと気合いの入ったコメントを御願いします.

  11. ホジキンとハクスレイという人の名前がよくでてきたので
    この人たちは本当に貢献したのだなと思った。
    数理モデルで、細胞膜の等価回路モデルが表せて、
    ヤリイカの実験でいろいろと証明されたことはよくわかった。

    その通り,この二人の神経生理学への貢献はとても大きいのです.
    特に,生理学的な現象として,神経応答を解明しただけでなく,
    そのモデルとして微分方程式を提案し,それがノーベル賞となっています.
    ここが非常に珍しい所です.

  12. 物理を習っていたが、回路の所をほとんど忘れて
    しまっていて、講義中の等価回路モデルをうまく理解できなかった。

    等価回路モデルについては,また説明します.

  13. 等価回路モデルの所はわかりました。

    それ以外はどうでしょう?

  14. イオンポンプのおかげて常にチャネルを介して濃度勾配が
    起きえる状況を作り、静止膜電位が一定に保たれていることがわ
    かった。

    分かったのであれば良かったと思います.

  15. 「Sir」が何なのか気になりました。
    小文字の「アール」と「ガンマ」が同じに見えました。
    もう少し区別して書いて欲しかったです。

    サーとは,イギリスでナイトの爵位を持っている人につける敬称です.
    a 気をつけて書くようにしますが,見えないのであれば,
    教師の前の方に来て下さい.

  16. 可変透過性チャネルのしくみが不思議でした。
    授業中にでてきた各チャネルの抵抗、 例えばNaチャネルなら gNa
    よくわかりませんでした。

    次回以降再度説明します.
    前に来てください.

  17. メトロノームのやつは前に平成教育委員会で解説まで見たのですが、原理が思い出せなかった。
    イオンチャネルが特定のイオンしか通さないのはなんとなくわかりますが
    どう選択しているのかがやっぱり気になります。

    同期現象の仕組みはいろいろと理解されていますね.
    どう選択しているかは,チャネルを構成しているタンパク質似よるのですが,
    この講義ではそこまでは触れません.

  18. 脂質二重層がキャパシターというところが良く分かりません。
    コンデンサ(キャパシター)は電荷を貯めておけるもの、という私の認識が
    間違っているのでしょうか?

    前回,詳しく説明しました.

  19. イオンがチャネルを通り移動する際、 イオン同士の電気的な反発は関係してこないのでしょうか?
    それとも濃度勾配による流れの方が強いから気にしなくてよいのですか?

    そもそも,イオンは水中などにおいては,水酸イオンなどと結合しています.

  20. 定透過性チャネルとイオンポンプって、同じものってことですか?
    どちらもイオンを強制的に移動してると思うのですが。

    違います.今日も説明しましたが,
    イオンポンプは,濃度勾配があるところに,エネルギーを用いて,
    さらに当該イオンをくみ上げて持ってくるという機能を持っています.

  21. あと、いまいち膜の等価回路モデルが分からないのですが…。
    Vというのは、全イオンによる静止膜電位、
    Eoというのは Oイオンについての平衡電位ってことでしょうか?
    ついでに、γの抵抗は、どの部分にあたるのでしょう。

    はい,VとEの違いはその通りです.
    「γの抵抗は、どの部分にあたる」ですが,
    これはもちろん抵抗がある訳ではなくて,
    その逆数を用いて,このチャネルをどの程度イオンが通りやすくなっているか,
    つまり伝導度(コンダクタンス)を表しています.

  22. 関係ないですが「Sir」ってどういう称号ですか?

    上で答えました.

  23. 見間違いかもしれませんがゴールドマンの方程式のPCI[CI-]iとPCI[CI-]o
    が他のPNaやPKの位置と逆(inとoutの位置)になっていたのですが、
    これは、可変透過性チャネルであるかないかという違いによってうま
    れるものですか?

    見間違いじゃないですね.講義でも説明しましたが,逆になっています.
    ネルンストの式を思い出してください.

  24. 膜興奮が具体的にどんな現象かよくわかりませんでした.
    イオンポンプによって膜電位が生じる=膜興奮ということですか?

    イオンポンプじゃなくて,イオンチャネルですね.あえていえば.

  25. 可変透過性チャネルがイオンポンプで
    定透過性チャネルがあるイオンを素通りさせる
    チャネルということで合ってますか?

    違います.
    次回再度説明します.

  26. 前回の講義のときから思っていたのですが、ナトリウムを英語で
    かくと sodium になるのが気になりました。
    ナトリウムは日本でしか使わない名称なのでしょうか?

    日本でだけかどうかは知りませんが,
    英語ではこのように言います.カリウムはなんと言うか分かりますか?

  27. シンクロの現象として双子が同時に同じ所を負傷するというのを聞いたこと
    があります。ナチスが行った実験には双子に関するものもあったということですが
    こんな事も調べたのかなぁと思います。
    11月4日の件についてなのですが、質問攻めって尋問みたいなんですか?
    来年(着手してたとしたら)の今頃の私は胃痛を起こしてそうです…。

    面白そうですね.同時というのが,ですが.
    ナチスのことは知りませんが…
    11月4日は来てみると分かると思います.
    「着手してたとしたら」とか言わないで,ぜひ着手してほしいですが,
    胃痛にならなくなる方法はあります.

  28. フグ毒が神経毒なのはイオンチャネルを通れなくして電位が変化しなくなり
    情報が伝わらなくなるということなのでしょうか?
    それとも電位の変化はイオンポンプによって起きるのでイオンチャンルは
    情報を伝えるときの電位には関係しないのですか?

    その通りだと思います.後半の文は違います.
    そもそも電位の変化はイオンチャネルのコンダクタンスの変化により生じます.

  29. イオンポンプがなければ膜電位が生じないというのは理解できた。
    膜の等価回路モデルという中の等価回路という意味が良く分からなかった。
    また、カリウムイオンとナトリウムイオンの透過度はなぜ違うのだろうか

    等価回路というのは,もちろん,そのような回路はないのですが,
    あたかもそのような回路があるように動作するというような回路です.
    カリウムイオンとナトリウムイオンの透過度の差は,
    チャネルを構成するタンパク質などに起因すると思います.

  30. イカがいないから実験できない、というのが、リアルで面白かったです。
    他のイカとはそんなに違うものなのでしょうか?

    確かにリアルですね.面白いと思います.
    他のイカとは軸索の太さが違うのだと思います.

  31. 細胞内外のイオン濃度と膜の等価回路の対応付けとして、キャパシタに対応し
    ているのが、イオンポンプということでしょうか?つまり、濃度勾配が無い状態が
    キャパシタに電荷がたまって起電力と同じ電圧になっている時ということですか?
    あと、今の話は電気的シナプスの話ですか。化学的シナプスとの違いがよく分かりません。

    ちょっとかなり混乱しているようなので,
    次回再度説明します.教室の前方に来て下さい.

  32. 回路の書き方を忘れているのであってるかもしれないのですが
    p.37 、この図なんですがこっちではないんですか?

    どちらの図でも同じです.

  33. 膜の等価回路モデルで、 ENaのみ EK、 Eclと向きが異なるのは、
    その中ではNaの 平衡電位だけが+だから、と考えればよいのでしょうか?
    物理は苦手だったので苦労しそうです。

    はい,それでOKです.
    あと,自分から苦手というように言わないこと.

  34. イオンチャネルの役割に関して、よく理解することが
    できました。
    静止膜電位は、どのように用いられるのですか。

    素晴らしいと思います.
    「静止膜電位が用いられる」というよりも,
    神経細胞に何も刺激が入らないと,
    静止膜電位を保というように解釈してもらえれば良いと思います.