池口研究室との出会いと研究生活

石黒 譲

石黒 譲

学部生のみなさん.2015年度に工学部経営工学科を卒業した石黒譲です. この文章を読んでいるということは,どの研究室に行くか悩んでいる真っ最中か, あるいはぼんやりと各研究室の雰囲気の調査中だと思います.

どの研究室でもそこに現在所属している人達(学部4年生以上)は,基本的に大学に行っ てもほとんど研究室の中に籠っているため,なかなか生の意見を聞く機会とい うのはないと思います.実際,私もほとんどありませんでした. そこでここでは私がどのようにして池口研究室に入ることになったのかを綴ろう と思います.

学部3年になりコースに配属され,所属研究室についても意識しだす頃,経営工 学科は教授の方々の退職が重なる学科としての過渡期にありました.次の年も残る教授が少なくなるため, 所属する研究室をなかなか決めることができない学生が多くいました. 私もその一人です. そんな中で一際目立っていた研究室が池口研究室でした.

池口先生のことは学部1年のとき授業を受けて知っていたものの,理科 大に池口先生が教授として正式に赴任したのはその2年後からで,研究室の 情報が不足していました. そのため,多くの学生が研究室の中身を知ろうと,池口先生の開く経営科学に 殺到しました.

そこで聞いたカオス,同期,複雑ネットワークといった研究分野はこれまで経営 工学科で学んだ内容とは大きく離れ,それでいて他の研究室にはない魅力を感じ ました. その中でも複雑ネットワークは人と人とのつながりを明らかにできる,これまで学 んでいたものにはない特徴を持つ学問であり,非常に興味深く感じたことを覚え ています. そのときから所属する研究室は池口研究室以外考えられなくなりました.

研究室に所属してからも,研究室で送る日々は魅力的でした. 研究室では池口先生,藤原先生,大学院生の先輩方,同級生ともすぐに議論ができる 環境であり,様々な手助けをしていただきました. 私の聞いた限りでは, 経営工学科の研究室として, 先生方との議論の場が非常に多く設けられていることも特徴だと思っています. その一例として,こちらの行った作業を報告すると, 毎日それに対するコメントをその日のうちに返してもらえます. このようなことは普通の研究室では考えられないことだと思います.

池口研究室で行われている研究内容は, これまでの学部での授業内容とは大きく異なるため, はじめは分からないことだらけなのですが, 池口先生,藤原先生,そして,大学院生の先輩方の手厚いサポートのおかげで, 皆やりたい研究を着実に進めていくことができました. 研究を進めるときは皆が真面目となるため,同級生同士でも議論が活発となり, それが自身の助けとなることも多々ありました.

また,このような真面目な議論だけでなく, 時にはお酒を飲みながら,池口先生,藤原先生,先輩,同期と様々な話をします. なぜか私は,池口先生にいつも,ツッコミを入れていただくという 役目を得る羽目になってしまいましたが$\cdots$

真面目に研究を進め,充実した研究生活を送る上で, 理想的な環境が,そして絶えない笑い声が 池口研究室にはあります. 皆さんが後輩として配属される日をお待ちしています.

Copyright © 2000-2016 Ikeguchi Laboratory.All rights reserved.